アマハラを観て 頭をよぎった山海塾とピナバウシュ
週末のこと。
ひょんなことから1日時間ができ、
奈良の平城京で面白い野外舞台があるから見に行きたいと
相棒がいうので行ってきた。
「アマハラ」という舞台だそうな。
http://ishinha.com/information/11801
上記URLだけちらっと見て、
その他あえて情報を頭に入れずに、
(頭にストーリーや前評判を入れ、それ通りか確かめるのも一種の楽しいのだが、どうやら芸術ものっぽい雰囲気を感じたので、Google検索は後からにした。)
当日券をゲットすることだけに集中して奈良へ。
16時の販売開始まで一時間おきに整理券が配っているようで、
13時30分から並び始めて
十分と待たずに整理券をGET!
が、すでに80人待ち...(汗)
その後どうやら100席以上は当日券が確保されていると聞きホッと安心。
2〜3時間持て余したので、16時から開くという屋台ゾーンを物色
戦後を思わせるバラック感に、なんだか...
この光景には既視感がある.....
このちょっとオドロオドロしくもある雰囲気....(嫌いじゃない)
よくわからないけど、椅子も売ってる。
おそらく舞台で使われるメインの小道具で、
ちょっとした伏線なのだろう。
.......。
そうだ、
アングラで、
ヒッピー感あふれるこの雰囲気は......、
武蔵野美術大学の芸術祭に似てるんだ!
そう気づいてから
アマハラは間違いなく白塗りの何かが出てくると確信。
武蔵美の芸祭って言葉に出せないけどこんな感じなんだよな〜〜っ
は〜〜〜っ
いいねいいね
と思いつつ、
時間までイオンなどで海苔巻きを食べながら待つ。
屋台が開くと「モンゴルパン」なるものも食べられた。
(↑アマハラのパンフレットとモンゴルパン。)
パンフレット読んでもよく意味がわからなかった。
芸術ってそんなものだよね...。
モンゴルパンも、なんていうかよくわからない味がした。
程なくして開演。
会場は大きな船のような作りになっていて、
思いもかけず大きな規模に期待が高まる。
(↑開演前の舞台にて。写真を撮っていいかわからなかったので、問題があれば削除します。)
席数を数えてみるとおよそ600席。
職業病で、お金が頭をよぎるよぎる...
1人5500円×600=1日の収益330万、10日間の興業で3300万
設営に1000万としたら残る1300万でおそらく音楽と照明400、その他運営で100
パッと見て20名程度のスタッフだから一人当たり1万円として10日間
だとすると残り500万だから、舞台の出演者はMAXでも40人くらいか....
と頭のそろばんをパチパチしていたら、開演。
ほらね
やっぱり...
やっぱり
白塗りだったー!!
ストーリーは全然分からなかったのだけど、
(こういうのってわざとわからなくしてるのかな)
まるで山海塾やピナバウシュの関西版に平城京で出会ったような感覚。
何より良かったのは野外環境を活かした舞台。
大掛かりな船も途中登場したり、
遠くに平城京とススキが遠くでライトアップされて美しく輝き、
ほとんど車の音など聞こえない。
一瞬ここがどこかわからなくなる静寂で無機質な世界観。
日常を忘れる素敵な公演だった。
舞台から出ると、屋台も大賑わい!
中央では時間になるとサーカスも始まった。
(月の下にブランコが見える場所あたり)
ルーロー飯や台湾ラーメンなどをお腹に入れると
あったかくなって眠くなり、相棒と共に早々に会場を後にしました。
芸術って、
わかりやすいコミュニケーションをあえて遠ざけて
よくわからない動きや言葉を列挙したりすると、
出来上がり〜って(私は)思っちゃうんだけど、
それをやる勇気や行動力、
そして熱量が
簡単に踏み入れられそうで、踏み入れられない。
そうして、いつかできると足踏みしていたら、
いつの間にか大人になって
すっぽり常識の箱に収まっちゃって、そこが居心地よくなっちゃって、
そんな「無意識な自分」を再認識させられるから面白いんだよなぁ。
年をとればとるほど、もっともっと面白くなっていくんだろうな〜。
でもいつかあっち側に踏み入れたいな〜。